こんなに自然がリアルでそれでいてかわいい表情のねずみたちのなにげない日常を描いた絵本。世界中で愛されて、今でもたからものにしているひとも多いのではないかしら。
いわむらかずおせんせいは、絵本の丘に住んでいます。自然の中に身を置いて、だから、どうぶつたちの喜怒哀楽の表情がこまやかなんですね。
せんせいはとてもやさしいです。こどもやどうぶつのこころが絵にあらわれています。だから、こころにぽっと灯りがともります。でも、せんせいは、こどもらしい絵本を描いているわけではありません。おとなもこどもも同じと思っているのではないでしょうか。
せんせいは、自然のきびしさも知っています。にんげんとどうぶつの「いきる」ことを、会話をとおして問うている物語があります。
「ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ」。この絵本は、いちめんよるのいろです。文字が白なのです。耳をすますとはっきり聞こえてくるどうぶつたちのおしゃべり。それは、にんげんたちがかかえる問題でもありました。しゃしょうさんがぽつりとつぶやくさいごのことば。え?さっき、どうぶつたちが言ってた?
ほんとうにすごい絵本です。
11月13日日曜日、いわむらかずお絵本の丘美術館で朗読します。
いわむらかずおせんせいとお話もします。
どうぞいらしてください。
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