なぜタイトルが「雪の女王」なのか

こどもの頃、そして今も胸に不思議なわくわくの灯がゆらめくお話「雪の女王」。ラップランドとトナカイとカイとゲルダ。このカタカナが私のだいすきな雪の世界を形成している。なぜ、タイトルは「雪の女王」なのだろう。こどもをソリに乗せて氷に閉ざされたお城に連れ去る雪の女王。彼女は主人公ではないはずなのに、圧倒的な存在感で、小さな主人公の前に立ちはだかる。小さな女の子ゲルダは、友だちのカイをたすけたい一心で家を出る。さいごは、手袋も靴もない。なんの武器もたない女の子が、どうやってカイを救うことができたのか。そこに、この物語のおもしろさがある。そして、それは、おとなになった私のこころを今なお揺さぶるのだ。冬の足音が近づくと「雪の女王」を朗読したくてたまらなくなる。というか、冬になるまでがまんしているのだ。やっとそんな季節がやってきた。

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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