
湯河原に降り立つと、梅の芳しい香りが出迎えてくれました。ほんとうにいい香り。やさしくてあまやかで、でしゃばらずに華やいだ香り。まさに、今日の朗読にぴったり。

「梅枝」は、大きく4つのお話から構成されています。薫香、月夜の宴、仮名文字、雲居の雁。雲居の雁は少しちがうお話なので今回はいれず、思う存分、紫式部が繰り広げる源氏物語の平安の時に酔いしれていただくことにしました。与謝野晶子の独特の文体や、彼女が紡ぐことば達によって、与謝野晶子の描く世界も二重に堪能できる。このうえない極上の時を味わってもらいたい。そのために、今回、三十二帖の背景を、朗読の音から文字、意味へと理解を深める特別な資料をご用意しました。私自身、受験勉強以上に時間をかけ、調べ尽くし、わかりやすく手書きで構成しました。新たな発見もあり私にとっても貴重な時間で、ふたつとない「梅枝」を理解する資料ができ、参加したみなさんにお渡しすることができました。
少し時間をかけて、説明。
そして、朗読。
紫式部から与謝野晶子、そして、私へ。からだをすり抜け、声をとおして、誘う。
朗読+αの知識の蓄え。
とても勉強になったと言っていただけた。よかった!
さて、ただの色男ではない、時を、光り輝いて生きる
彼の思考に、次はいつダイブしよう。
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