沼尾ひろ子の朗読 の世界– category –
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沼尾ひろ子の朗読 の世界
生誕100年記念「ワグナー・ナンドール物語」朗読
世界的に著名な彫刻家であり哲学者のワグナー・ナンドール。ハンガリー出身で1969年日本に来日。栃木県益子にアトリエを作り、妻のちよさんとともに、残りの生涯を日本人として生き数々の作品を世に残した。生誕100年となる今年、母国ハンガリーでは盛大な... -
沼尾ひろ子の朗読 の世界
夏目漱石は落語好き
「親譲りの無鉄砲で、小どもの頃から損ばかりしている」。かの有名な一節で始まる「坊ちゃん」。今回は第2回。いよいよ坊ちゃん、清さんと別れて松山に赴任するところから。「おれ」がず〜っと「おれ」の目で「おれ」の心情が表れる事象を聞かせてくれる。... -
沼尾ひろ子の朗読 の世界
曹操覚醒
あの曹操が、心の中で繰り返す。「訓えられた。訓えられた」「戦にも負けてみるがいい。敗れて初めて覚り得るものがある」と。乱世の奸雄から、天下の一雄になってみせる、と呟く。曹操覚醒の段が、「生死一川」の最大の見せ場。そして、持つべき人のとこ... -
沼尾ひろ子の朗読 の世界
優秀なストーリーテラーはちすずめ
8月に賢治を朗読するとしたら・・・。トマト!実はタイトルから選んだのでした。夏のお話はあまりないのです。うちのトマトはまもまく収穫時期が終わりなのですが、夏の終わりに、と思って。とても不思議なお話です。ストーリーテラーが二重に折り重なって... -
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雨の竹林 平家物語を朗す
日が暮れて、雨が音をたてて地面をたたきはじめた。ライトアップされた竹林が光を放つ。綺羅 綺羅 綺羅さて、そろそろお時間でございます。遙か遠い時の彼方から、しかし、はっきりと、それは気の波にのって私の耳に届く。全身を「時」」の気が包み込み... -
沼尾ひろ子の朗読 の世界
ほおずきがふるさとへ灯りをともす
お盆。ほおずきをいただいた。こどもの頃、ほおずきの皮をむいて中の実を出し空にし、ピーピー音を鳴らして遊んだ記憶がある。ほおずきは、お盆の頃になると実をつける。それまでひっそりと庭先の片隅に佇んでいる。控えめなのか、目立ちたがりやなのか、... -
沼尾ひろ子の朗読 の世界
藤村は、童話を書いていた
島崎藤村が童話を書いていたなんて、意外に思う人も多いでしょう。藤村は子どもたちのために、数冊の童話を残しています。そのうちの「ふるさと」は、藤村のふるさと信州木曽で過ごした子ども時代の藤村の、目でみたもの、体験したこと、感じたことを、子... -
沼尾ひろ子の朗読 の世界
黄色のバッグに、夏の野菜と本を入れて
黄色がすき。朗読の衣装も、黄色。黄色といっても日本にはかぞえきれない自然の色がたくさんあって、その名前がまた素敵。菜の花色、鬱金色、向日葵色、蒲公英、藤黄、梔子、金糸雀、まだまだたくさんあります。いろんなことがあって、くすんだ色が世界を... -
著者からたくされた朗読
あの日の二人の友情と空白の2年
19時。静かに声がおりてきた。声は自然に発せられる。その瞬間に、私は私でなくなるのだ。1945年8月6日。5歳のミツ子と母あつこの日常から物語ははじまる。次に、80歳のミツ子が、今まで生きながらえさせてくれた島谷隆三との出会いを語る。そして、ミツ子... -
沼尾ひろ子の朗読 の世界
「坊ちゃん」になって四谷を歩く
/新宿通りから津の守坂をくだっていく。 曙橋のスタジオ。ここはどの駅からもちょっと歩く。JR四谷駅からも丸ノ内線四谷三丁目駅からも、都営新宿線曙橋駅からも、歩く歩く。暑い日だと、日傘をさしても、帽子をかぶっても、汗が額から吹き出して、「あづ...