カ行の音読

広尾教室では、「よくわかる失語症ことばの攻略本〜音読編」(エスコアール出版)をテキストに、口の開け方、舌の位置の確認、聴覚情報と音韻情報のマッチング、視覚情報と音韻情報のマッチングを行っています。今日は、カ行の音読を行いました。まず始めに、即読をします。情報処理にかかるタイムラグを短縮する練習です。この時、正しい音韻と結びつけることが大事なので、必ず私と一緒に行います。残韻させるために繰り返します。次に、テキストを閉じ、私の発音する音情報を繰り返します。これは何度も行います。意味の具象化も同時に行うことができる方はさらに残韻が有効になります。音処理だけに費やしてももちろんいいのです。これは脳を意図的に操作するといいましょうか、音韻情報と運動機能のマッチングを強化するねらいがあります。圧倒的にショートカットして正しい発声になった方もいて、本当に脳の可能性に驚かされるばかりです。この方には家で読み込んで練習しすぎないようにアドバイスしました。なぜなら、正しくない残韻をしてほしくないからです。教室で受講できる方は、私の正しい発音を繰り返すことがなによりの近道です。このテキストには、「はっきり話すとは」「音読がなぜいいの?」「漢字を攻略〜ふりがなを味方につけよう」「平仮名を攻略〜音読名人に!?」「カタカナを攻略〜音の記憶を逆手にとって」といった項目があります。視覚情報と音韻情報が結びつきにくい方へのヒントを紹介しています。悩んでいる方はぜひ手にとってみてください。

「よくわかる失語症ことばの攻略本〜音読編」(エスコアール出版)

次回は、11月28日です。

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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