十二単を身に纏うこと

私のまとった装束は十二単。日本の装束文化に造詣の深い大塚久美子きもの学院の大塚久美子先生が、平安時代の姫をイメージして合わせてくれました。

「月から降りてこられて民家のおじいさまとおばあさまに大事に育てられ、時の帝みかどにまでお声がけされるほど美しく成長し、やがて月に帰っていくという「かぐや姫」をイメージしています。また、本日の朗読は夜ということもあり、紫色の衣装といたしました。現代の十二単の髪型は「大垂髪おおすべらかし」ですが、竹取物語にあわせて平安時代の「垂髪すべらかし」といたしました」(大塚久美子先生)

大塚先生は、十二単についてこのように解説されています。

「十二単は歴史があり、さかのぼると奈良時代の女性貴族の服装になりますが、現代の十二単とは少し異なるものでした。
平安時代になって遣唐使を廃止したことにより大陸の唐の影響を受けなくなると、国風化が進み現在の十二単のようになり、皇室を中心に長く受け継がれています。正式には「五衣唐衣裳姿いつつぎぬからぎぬもすがた」と申しますが、単を何枚も重ねて着るところから、十二単と呼ばれるようになりました」

十二単の構成≫小袖こそで、帯おび、襪しとうず、長袴ながばかま、単ひとえ、五衣いつつぎぬ、打衣うちぎぬ、表着うわぎ、唐衣からぎぬ、裳も、檜扇ひおうぎ、帖紙たとう

本物を身に纏い「竹取物語」を朗読。伝えたいのは、真=まこと。まことだから伝わる。まことのことばを受け取っていただけたらうれしいです。

 

 

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ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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