現国と神話の世界を結ぶ「音」

古事記は読み深めれば読み深めるほど、自分自身の深淵に入っていくような気がする。とりまく世界をこれほどシンプルに表現し、それはもはや哲学のようにも感じる。今回、「音」に注目する。もともと、声を音の一種ととらえ、「音」が伝えるもの、その「音」の文字化から古代人の観念を朗読で表現したい。その「音」はだれも聞いたことがない。もちろん私も聞いたことがない。でも、声となって意味を成す。その時にどんな声になるのか、もしかしたら私自身の想像の枠を越えているかもしれない。朗読する時、声は媒介であって、決められたものではないから。読むのではない。現国と神話の世界を結ぶ音なのだ。

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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