檻車に、男泣き子ども泣き

「官の士風や軍記をつかさどる者に、面白からぬ人物があるからというて、官軍そのものが潰滅するのを、拱手傍観していてもよいものでない」と、即座に援軍に馳つけた劉備の義軍。しかし、正規の官軍ではないと知ると、助けられた官軍の将薫卓は鼻で遇う。そのあまりの無礼さ、情けなさに張飛が激高し弑逆しようとする。劉備は、それを大喝する。「天下、小人に満ちいる時だ、聞き分けてくれ」と、悔しくて男泣きに泣く張飛を赤児をあやすように、関羽とともに抱き起こす。

今夜の章、張飛、関羽、劉備、3人の心に深く入り一体となる。じっと聴いていたみなさん、一同に、はあ・・・と深くため息をついて、しばらく無言。照明を明るくした。現実の世界に戻ってきた。これがドラマティックリーディングDramatic Readings、 DRの醍醐味。

それにしても、泣けるなあ。

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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