「腹式呼吸」をマスターすることで人生が変わると言ったら大げさかもしれませんが、 今までマイナス思考だった人が物事の見方を変えるきっかけになることもあります。
それは、精神的に安定する要素を含んでいるからです。 「腹式呼吸」を行うと、脳波がリラックスした状態の時のα 波やθ 波の波動になると言われています。深く呼吸すると副交感神経の働きがスムーズになるためです。
逆に、胸式呼吸のような浅い呼吸を続けていると、緊張した時に動き出す交感神経の働きが活発になってしまいます。
緊張して切羽詰った精神状態では、マイナスの感情に支配されやすく、偏った判断をしがちです。
腹式呼吸を行うことにより安定した精神状態になると、別の角度から物事を見る余裕も生まれます。
腹式呼吸ができるようになると、横隔膜が胸式呼吸の2~3倍動くことになり、腹筋も鍛えられます。強い空気圧で息を長く出せるようになるため、大きな声や通る声が出しやすくなるのです。
口先だけで出す声は、メンタルに影響されやすいとも言われます。ドキドキしたり 緊張したりすると身体が硬直します。そう、口のまわりの顔筋もこわばってしまうの です。
普段は気にもとめずに話せることが、大勢の人の前で話す時には何度もとちっ たり、ろれつが回らなくなったりする現象がそれです。
腹筋で鍛えられて土台がしっかりしている身体から発する声は、たとえ緊 張するような場面でも影響されないのです。
ニュースや正しい情報を伝えるアナウンサーが、信頼の置ける声でなければならな いのは言うまでもありません。いつも冷静な状態でいることも必要です。そういった意味でも腹式呼吸は大切なのです。
腹式呼吸は歯磨きのように日常生活の中に取り入れるだけで、自然に身につきます。「腹式呼吸は難しい」というイメージが払拭できればしめたものです。
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