脳梗塞患者と失語症者の自立支援– category –
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沼尾ひろ子 脳梗塞・失語症から現場復帰するまでのドキュメント
「脳梗塞・失語症から言葉を取り戻すまで」5〜脳梗塞の後遺症を知らされて
ドキュメント5 「脳梗塞の後遺症を知らされて」入院9日目。頭痛はかなりおさまってきたけれど、耳鳴りは相変わらずひどい。とくに左の耳の奥は、起きているあいだ中、鐘がブウォオ〜ンと鳴り響いている。鐘つきの和尚さんに「たまには休憩したらどうで... -
沼尾ひろ子 脳梗塞・失語症から現場復帰するまでのドキュメント
「脳梗塞・失語症から言葉を取り戻すまで」4 〜 なぜ、退院したいと言ってはいけないの?
ドキュメント 入院1週間私は不安だった。自分がどうして入院しているのか、いつまで入院しているのか分からない。そこで手当たり次第周囲の人に言葉にならない声で聞いていた。みかねた家族がノートに書いて説明してくれた。〈病名…脳梗塞(のうこうそく... -
沼尾ひろ子 脳梗塞・失語症から現場復帰するまでのドキュメント
「 脳梗塞・失語症から言葉を取り戻すまで」3〜わたしのなまえがわからない
このあとの記憶はぼんやりしている。どこか2ヵ所に連れていかれた。CTとMRIを撮ったのだとあとで知った。気がつくと病室のベッドの上にいた。まだ、ぼんやりしている。先生が、「ちょっと背中を丸めてね」「ちょっと痛いですよ」と言っている。その... -
沼尾ひろ子 脳梗塞・失語症から現場復帰するまでのドキュメント
「 脳梗塞・失語症から言葉を取り戻すまで」2
脳梗塞発症否も応もなく入院が決まり、一週間の休養が決定的になった。いや、まだわからない。早く回復すれば、数日で退院できる可能性だって残っている。病室の準備ができたと連絡が入り、私はストレッチャーに横たわって診察室の隣の部屋を出た。さっき... -
医療現場でのコミュニケーション
医療コミュニケーションについて思うことpart2 〜 コミュニケーションは育てることができます。
私自身、入院中、とてもうれしかったことと心がズタズタになるほど悲しかった出来事両方を体験しています。初めて言語療法室を訪れた時のこと。目の前に、犬や太陽の絵が描かれた用紙を広げ、「これは何ですか?」と聞かれました。それは失語症がどの程度... -
沼尾ひろ子 脳梗塞・失語症から現場復帰するまでのドキュメント
「 脳梗塞・失語症から言葉を取り戻すまで」1
プロローグ某テレビ局。「おはようございます!」AD〈アシスタント・ディレクター〉のTちゃんは、いつものように笑顔で待っていた。アナウンスブースの卓の上には本日オンエアのVTR原稿が順序よく並べられ、鉛筆もピンっと削られている。「今日は、... -
医療現場でのコミュニケーション
医療コミュニケーションについて思うこと
だれでも少なからず一度は病院に行った経験があるでしょう。今まで一度も医者にかかったことがないという方もまれにいるとは思いますが、私達の人生に切っても切れないのが病院です。では、ひとが病院に行く理由は何でしょうか。大きくは次の3つでしょう...