母音滑舌の発声練習のしかた

最近すっかりインタビューが上手になってきました。聞く方も答える方も的確に言葉の抽出を行っています。これは経験によって脳が学習してるというか、記憶の領域に入るのではないでしょうか。この場合の聞き方ですとか内容ですとか、もちろん自分の関心の深さも大きく関わってくるのですが、最初に何を情報として知ると次の展開がしやすいか、または関係性においても距離の取り方をいち早く縮めた方が限られた時間の中でコミュニケーションを円滑に行うことができるとわかっているわけです。テクニックを教えるのではなく繰り返しによって身についたアプローチが実は有効なインタビューとなっていた。日々驚かされることばかりで私自身学習をしているのです。そんなわけでインタビューが盛り上がり、また呼吸法と顔の準備体操に続く母音滑舌体操で、まさに「滑舌」の発音訓練に時間を割くことになり、本日用意していたカリキュラムをすべて実践する時間が足りなってしまいました。

最初に母音滑舌体操とタイトルを声に出して全員で読んでもらいました。ところが、みなさん「かつぜつ」が言いにくいというのです。「ぜ」の音が輪郭をなさないという訴えでした。そこで急遽「かつぜつ」の発音練習となりました。この場合、zeの発音を取り出すのではなく、zeをはさむ2つのtsuの音に注目します。練習ではuを発音する時長音にします。「かぅ〜ぜぅ〜」こんなふうに。tsuはおもいっきり息を前上口蓋にぶつけます。意識の中でkaとze はスルーします。何度かやっているうちに「あ〜」なるほどとわかったようでした。母音の意味も実践で理解できたようです。

こうして実際に教えていると、発音、滑舌の練習の意味を理解して行うのとそうでないのとでは、習得する時間に大きな隔たりがあるのがわかりました。滑舌に母音がなぜ重要か、子音の発音に関わってくること等。長音にするのも母音を理解してもらうためでした。繰り返し行っているうちに、輪郭がはっきりした発音になりました。すばらしいです!

というわけで、残りの20分、数字の練習ととっさの会話どちらをやりたいですか?とみなさんに聞いてみました。すると意見がまっぷたつに分かれてしまいました。数字の練習はお買い物ですと言うと、じゃあとっさの会話!ということになりました。買い物は苦手なんでしょうか?? それはともかく、リズムde とっさの会話は思いの他リズムにのりながら質問をすることが難しかったです。

拍手2回右・左

拍手2回 名前「○○さん?」

拍手2回 返事「なんですか?」

質問の紙をひく

拍手2回 質問を読む

拍手2回 答える

これは、とっさに聞かれてもあわてて答える必要はない、むしろゆっくり質問の意味理解に時間をとって答えればよく、その間は4拍子の後半3,4。最初はとなりのひとに質問を 順番にしていき、質問カードもその都度封筒から引いていましたが、2回目は、あらかじめ質問カードを各自ひいて手元に置いておき、自由に指名してもらいました。みなさん、ぐったりでしたが、「次は質問する時もリズムにのってやってみよう!」と提案もしてくれました。こういった積極性もずいぶんこの会で培われてきたようです。

次回は11月18日です。

 

 

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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