沼尾 ひろ子 - Author -
沼尾 ひろ子
ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー
-
失語症のある方のことばと声のトレーニング
インタビュー自己紹介
自己紹介してください、と言われてすぐに流暢に答えられる人は少ないと思います。自己紹介する場を考え、そこにいる人達が何に興味をもってどんなことが知りたいのかととっさに 判断して印象深いあいさつをすることはなかなか難しいものです。ましてや上手... -
失語症のある方のことばと声のトレーニング
前を向くことをやめない限り
他人は「そんなに気になりませんよ」「だいじょうぶですよ」と言ってくれる。本人を励ますつもりの言葉が実は本人を孤独の檻に閉じ込めてしまいます。「だれもわかってくれないんだ」と。言葉のまどろっこしさは本人が一番よく知っています。発音があいま... -
失語症のある方のことばと声のトレーニング
Let It Go
前半、呼吸法に時間をかけました。次に大きな声を出すシーンエクササイズ。後半は朗読。短い文を思い思いの表現で。① ウォーミングアップ・壁に立って、首、腕、手首、目② 顔の準備運動&滑舌体操・顎、目、頬、鼻の下、口のまわり・ホワイトボードにあ... -
失語症のある方のことばと声のトレーニング
沼尾ひろ子の失語症の方の朗読教室が新しくスタートしました。
朗読会の開催場所を言語生活サポートセンターに移して、新しくスタートしました。今まで毎回自由参加で行ってきましたが、今回から半年ごとの区切りをつけ最終日に朗読発表会を行うことにしました。目標を持つことは失語症者にとって大切なことです。ゴー... -
失語症のある方のことばと声のトレーニング
失語症を学ぶー④脳の情報処理アプローチ
脳を情報処理ボックスとみなしてみましょう。① 情報がボックスに入力されます。② ボックスの中で、伝達・変換・貯蔵 これらの処理がされます。③ 言葉や行動などで出力されます。 たとえば、言葉を聞いて復唱する処理は脳の情報処理ボックスの中で... -
失語症のある方のことばと声のトレーニング
NPO法人として活動することになりました
2008年「脳梗塞患者と家族のための精神的自立支援の会」としてスタートした会。当初の目的は、失語症の方ご本人、ご家族の方双方とも孤立することなくつながりながら前を向いて生きていきましょう、との思いから交流のもてる場の提供でした。わたし自身、... -
失語症のある方のことばと声のトレーニング
12月クリスマス朗読会
前日の雪予報が心配でしたが、全員が参加してにぎやかな会となりました。初めて参加する方もいたので、まずは自己紹介をしていただきました。順番は決まっていません。だれからいきましょうか、と尋ねると、じゃあと手を挙げる方からしていきます。何気な... -
失語症のある方のことばと声のトレーニング
11月朗読会ー家族のサポート「待つ」それは信じること
初参加のSさん。25歳の時バイク事故で脳に損傷を受け、右半身と構音の障害が残ったそうです。この日おかあさんと共にやってきたSさんは笑顔がとてもチャーミングで楽しそうに話します。Sさんに18年前の事故のことを聞いてみました。Sさんは正確な日... -
失語症のある方のことばと声のトレーニング
失語症を学ぶー③脳
失語症を理解する上で脳の役割について知っておくことも大切です。動物が生命を維持していくために必要な機能(運動・知覚)が一次機能、思考や言語行動の機能が高次機能です。大脳、小脳、脳幹、脊髄の中の神経細胞を中枢神経と言います。その中枢神経が... -
失語症のある方のことばと声のトレーニング
失語症を学ぶー②障害された神経回路と障害の表れ方
失語症は、言葉の消失ではありません。言葉を脳に取り入れたり取り出したりすることが困難になった状態、つまり、神経回路のトラブルです。言語訓練は言葉の再学習ではなく、この神経回路を直接刺激したり迂回路を設けて通じやすくすることがリハビリテー...