連読で「うまくなった!」

芥川龍之介の「杜子春」の出だしのシーンを朗読。「杜子春」を選んだのは情景が鮮やかな映像のように描写されていて、脳内スクリーンに映し出された映像と文章をマッチングすることでより伝える力を引き出すことができると考えたからです。今日は4回め。1回目は即読。文字の情報をすばやく解析し音声と結びつけるトレーニングを行いました。2回目は、みなさんそれぞれの構音改善ポイントの確認とトレーニングを行いました。3回目はトレーニングが適切に行われているか構音チェック。4回目の今日は連読トレーニングを行いました。これは句読点で次のひとにバトンタッチして文章をつないでいきます。スタートの順番を変えればほぼ全文章を読むことができます。ひとり12文字前後ですので、あまり負担がありません。ただし、前にひとが終わったら、それをつなぐように読みスタートしなければなりません。文章を目で追いしっかり聴き、自分の番がきたら芯のある最初の音を発する。短い分、すぐに自分の番がまわってきます。前編通しての参加ですので集中力を伴います。最後に、笑顔で読んでもらいました。そうするとワントーン高く明るい声がしっかり出ました。連読の利点は、短い文章を全員でつないで物語を完成させるので達成感が得られること。また、短い文章なので言いよどみやあまい構音が少なく、ダメの上塗りをせずにすみます。本当にうまくなりました!みなさんも「うまくなったんじゃない?わたし」と感じたのではないでしょうか。それでいいんです。「うれしい!」をたくさん積み重ねてほしいと思います。

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仕事復帰。私はここにいていいの?

「仕事ができないとかいうより、自分との葛藤なんです」そう言って笑う彼女。

勤務していた会社の上司による勧めもあって復職してひと月。

もといた部署なので仕事の内容をだれより熟知していますが、その仕事は他のひとに引き継がれています。

彼女が今まかされているのは、簡単な書類の整理。引き継がれた仕事がうまくいかないで同僚が困っている時アドバイスしてあげたいのですが、適切な言葉が出てこない。言葉を探しているうちに時間がたってしまい迷惑をかけることがわかっているので、だまって見ているしかありません。

書類整理は簡単な作業のはずなのに、右手が思うように動いてくれないので仕事がたまってしまうことも。逆に、書類自体の枚数が少ない時には勤務時間が過ぎるのをじっと待っているだけの時間。

初日に「できないこと」を部署のみなさんに話して、理解してもらった上での仕事復帰でした。でも・・・。

私がここにいていいのだろうか。ここにいる価値があるのだろうか。そんな思いがぐるぐる駆け巡ります。だから、「自分との葛藤」。

あなたがそこにいるだけで、とても大きな意味があるんです。

だれにでも起こりうる、思いもしない出来事。絶望の淵から戻ってそこにいる強さを間近で知ることができた同僚のみなさんはきっと気づくはずです。

ひとはみな同じではありません。できること、できないこと。得意なこと、不得意なこと。それらをカバーし合ったり慮ったりしながら生きていける世の中になりますように。あなたが「できること」をがんばっている姿が、周囲のひとの勇気にきっとなっています。

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雨の日に外出する時、こんな解決策が!

今日は一日雨でした。台風5号の影響もあってか時折風も強く、このような天候の時外出することは片麻痺等の後遺症のある方にとってなかなか大変なことです。そこで、グループディスカッションのテーマは「雨の日の外出について」にしました。ファシリテーターの名乗りを上げてくれた方は、まだ雨の日に公共交通での移動をしたことがないと少し心配していましたが、逆に他の方の意見を取りまとめる役だから大丈夫ですよ、と言うと安心して質問を開始しました。雨の日みなさんさまざまな苦労から工夫をしていることがわかりました。

・少し濡れるぐらいなら傘をささずレインコートを羽織る・レインコートは季節に応じて使い分ける・ワンタッチで開く傘が便利。ただし、たたむのは一苦労・軽量の折りたたみ傘をいつもバッグに入れている・機能性傘専門店が自由が丘にある・リュックは背中にポケットがあると便利・傘と杖を両方持つのは一苦労なのでレインコートがやはり便利・バッグも服もすべて防水がよい・はっきりと障害者だとわかるように外出する時は杖をできるだけ持った方がよい 。混雑した電車やバスで周囲のひとにわかってもらった方が安全確保のためによいetc

そんな中で、濡れたレインコートが混雑した電車の中では周りのひとに迷惑がかかるのではという意見が出されました。その解決策として、・乗車する前にタオルで拭く・乗車する前にレインコートを脱いでバッグにしまい、下車したらその時また羽織る・混雑した電車には乗らない という意見が出ていました。ビニール袋をいつもバッグの中に入れておくと便利という意見も。濡れたレインコートや折りたたみ傘を入れておくのによいそうです。

最後にまとめとして、①雨の日外出しなければならない時工夫が必要②仕事等でどうしてもラッシュ時に電車に乗らなければならない時努力が必要という2点を総括してディスカッション終了。

さまざまな意見はみなさんの経験から出た真の言葉です。たいへん説得力があり、たくさんの苦労の中から明るくアイディアを生み出すことに強さを感じました。そこには自分のことだけでなく、周囲のひとへの配慮もある。すばらしいディスカッションでした。生きるということ。お互いさまなんです。私達はみんななにかしらの迷惑をかけながら生きていくんですね。だから、ありがとうの気持ちを忘れずに。私も、すばらしい意見をたくさん聞かせてくれたみなさんに、ありがとう。

 

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グループディスカッション「公共交通のマナーを考える」

グループディスカッションを行いました。今まで1対1でのインタビュー、1対1質問・答えのトレーニングを繰り返し行ってきました。その成果もあって会話が迷子になりがちだった方もひとつづつ言葉を返していき、会話をまっすぐに育てていくことができるようになってきました。いよいよその上の段階、グループディスカッションで自分の意見を言い、違った意見を聞き、グループとしてひとつの提言をまとめるトレーニングに取り組んでいくことにしたのです。制限時間は20分。ひとりがファシリテーターをつとめさまざまな意見を方向性をもって進めていきます。投げたボールがどのような打球となって返ってくるか予測不可能なので、全神経を集中して聴かなければなりません。高難度なトレーニングと言っていいでしょう。今日の議題は「公共交通のマナーを考える〜駅のエスカレーターで片側を開けることについて」。私はだまってディスカッションを見守りました。

・右側を開ける地域と左側を開ける地域のマップを作ろう・スペインでも同じように地域によって片側空けが違う・歩くこと自体危険性としてどうなのか・急いでいるひとは階段を使うべき・エスカレーター事故の危険・オリンピック前にルールの徹底化を・だれもが安全に公共交通を利用できるためには・・・・etc

ディスカッションはたいへん興味深く時間が足りないくらいに盛り上がりました。みなさんそれぞれの実体験や知識からこれからを考えることに議論を深めていけたことは、ファシリテーター役の方の力も大きかったと思います。もっとやりたいという声も上がり、ファシリテーターを順番に交代しながらグループディスカッションのトレーニングを続けていきたいと思います。

今日のグループディスカッションを聴いて、公共交通について提言として発信できるのではと感じました。だれもが安心して利用できることはとても大事なことです。怖くてひとりでとても移動出来ないとひきこもってしまうことはあってはなりません。やさしい思いやりのあるルール、考えていきたいですね。

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新しい自分にできること

元の仕事や職場に戻るかどうかの決断をすることはなかなか難しいことです。

誇りをもって携わってきた仕事に100%の力で復帰できないとしたら、

どんなに戻りたくても無理だろうと思うのは当然のことです。

また、築いてきた信頼を壊したくないと思うのも然り。

「日常生活に支障ないでしょう」と医師に告げられた時、

ちっともうれしくない、と半ば怒りにも似た気持ちになった経験を話す方は少なくありません。

パーソナルな時間では多少の不便や周囲への負担をかけることになりながらも、自分のペースで送ることができる。

でも、オフィシャルな場ではそうはいかない。仕事は対価をもらってスキルを提供する場。戻りたい、もう一度自分の好きな道を歩んでみたいと思っても100%のスキルを提供できなければ対価をいただく資格がない。だから、復職は難しいだろうと。

でも、ほんとうに無理だろうか。なんとかならないだろうか。もっとリハビリを懸命に行えばできるんじゃないだろうか。

ぐるぐる葛藤する思い。

自分で自分の可能性を否定することの残酷さは、専門職であればあるほど大きいのです。

もし、視野を広げることで「できる」が違う仕事への道筋になるとしたらどうでしょう。

新しい自分にできること。新しい仕事のしかたを模索する勇気をもつことができれば

復職への断念を、新たな決意に変えることができます。

捨てるのではく、獲得する。新しい生き方を歩み出しましょう。

 

五月は芽吹きの季節。新しい葉が生まれ、その緑は生き生きとし、眩しい。

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