「復職することがゴールではなかった」に思う

「復職することがゴールだと思ってたけど、それは間違いだった。こんなに毎日、心が折れそうになるなんて・・・」。泣き笑いで、さらに続けた。「退院してから、『どうしてそんなに話せるようになったのにくよくよするんですか。○○さんらしくないですよ』って。わかってくれない」と、あきらめの表情。彼の抱える問題は、見過ごすことのできない重要な課題です。流暢に話せても、数字がまったくわからなかったり、文章が作れなかったり、言葉で言われたことが記憶に留まらなかったり・・・。失語症の症状は傍目にはとてもわかりにくいものです。また、仕事となると、スピード感を伴って会話も行われるし、医療機関のリハビリではカバーしきれない事柄に追われる。どれだけ本人が「わからないんですよ」と言っても信じてもらえない。だから、職場の方が悪気なく「大丈夫でしょ」と声をかけてしまうことも一概には責められません。一刻も早く、企業への失語症理解研修を進めていかなければと、強く思いました。寄り添うコミュニケーション研修の実施も全国を飛び回ってでも行いたい。2019年最初の言語ボイストレーニング。彼の言葉に決意を新たにしました。

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新年に思うこと

あけましておめでとうございます。

新年の思いを綴らせていただきました。失語症のある方の前には就業への厳しい現実が立ちはだかっていて、経済的自立なくして本当の自立とはいえません。私に何ができるだろう。ずっと考えて、就労を目指す失語症のある方への言語ボイストレーニング、失語症を知ってもらう講演、就労自立農園プログラムといった具体的な活動を行ってきました。

そして今年。2019年。自然の中で学ぶ言語ボイストレーニング里山教室をスタートします。竹林と畑に囲まれたのびやかな空間で、見て、触れて、自然の匂いを肌で感じて、自然に発せられる言葉を培ってほしいです。

開墾してきた農園は作業しやすい果樹をメインにしています。からだを動かして、汗を流して、できることを行うことで社会へ踏み出す自立への足がかりになる取り組みです。まだまだ開墾途中です。一緒に行っていきましょう!

できることを続ける。今年も。

どうぞよろしくお願いします。

2019/01/01 元旦

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サービス業の現場で働くみなさんへ 失語症の方とのコミュニケーション研修

東京オリンピック・パラリンピックを前にユニバーサルデザイン2020行動計画が発表され、「共生社会」「心のバリアフリー」がキーワードになっています。脳卒中などによる後遺症のひとつである失語症の理解が深まることも期待したいです。施策を検討する委員のメンバーに失語症に関わる団体や名前が見当たらないので少し残念な気もしています。失語症を持つ人は日本全国で50万人とも言われていて、決してひとごとではない数字です。なにしろ、わかりにくい障害ですので、どんな形にせよこういったことをきっかけに相互理解が進むとうれしいのですが。

そこでというわけでもないのですが、私が活動しているソートフルコミュニケーション講座をご紹介します。

さまざまなサービス業での失語症のある方への接遇、企業の意識向上となるコミュニケーション研修を、目的に応じたカリキュラムで行っています。実体験による具体例を基に、どのような言葉がけが大切か、接し方などをできるだけわかりやすく伝え明日からの現場に即役立つ具体的なプログラムになっています。現場で必要とされるコミュニケーションテクニックが学べますのでぜひみなさんの職場に取り入れてください。ホームページやパンフレットは年明けにできあがる予定です。

ソートフルには「思慮深い思いやり」「寄り添う」という意味合いがあります。

 

 

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疲労炎症なんのその!来年も開墾がんばらねば!!

草を食べて開墾のお手伝いをしてくれたヤギ達を、冬を過ごす小屋へ移動させる作業。それにしても今年は暖かいです。まだ放射冷却もそれほど厳しくなく草もまだ青いです。気候変動を畑から実感します。失語症のある方を就労支援するための畑を開墾し始めて3年。途中、右肩と上腕、肘のトリプルで疲労による炎症を起こし、刈払機もナタも使えず1年半なにもできない日々を過ごし気ばかり焦る日々でした。やっと今年の7月、30本だけ植えたブルーベリーの苗から収穫もできました。就労支援するためにはぜんぜん苗がありずブルーベリーやゆずを増やしていきたい・・・。お声をかけてくれる方もいらっしゃるのですが、掘りに来てくださいと言われると、私ひとりでシャベルを持参して掘り起こし、軽トラで運ぶとなるとおいそれとありがとうございますとも言えず悶々としています。いよいよ来年から言語ボイストレーニング里山教室もスタートしますし、できることをコツコツをがんばっていこう。なんとかなるさ!ね、ヤギ達!!

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失語症になった私から医療の現場で働くみなさんへ38のメッセージ

失語症になった私から医療の現場で働くみなさんへ38のメッセージ

 

 

拙著「失語症になった私から医療の現場で働くみなさんへ38のメッセージ」(エスコアール出版)が下野新聞で紹介されました。地元紙が応援してくれていることがとてもうれしいです。タイトルが「医療の現場で働くみなさん」となっていますが、ご家族やサービス業界、公共交通機関といったありとあらゆるみなさんに失語症のことを理解していただきたくて、私自身の体験を実例に書きました。コミュニケーションをどのようにとったらいいのかわかりやすく紹介できたと思います。もし、お近くにコミュニケーションの取り方で悩んでいらっしゃる方がいましたら、教えてあげてください。

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