声量がなくてもはっきり伝わる発声法

大きな声を出さなくても、はっきり聞き取れる発声法を練習しました。無声声門摩擦音、無声硬口蓋摩擦音、無声両唇摩擦音をリズムで発声した後、シチュエーションで会話の中に組み込みます。日常生活の中のシーンは声量のイメージがしやすく、特に、小さい声で話すシーンは自ずと調節できます。声量がなくてもはっきり伝わる発声、それには、ずっと続けている呼吸練習が大きな鍵を握っています。失語症になってから声量が落ちてしまった方、声域が狭まってしまった方、その両方に今回の練習は適しています。無理して大きな声を出そうとすると声帯を痛めかねません。まずは、しっかり発声のベースを作る事。それから無声音で声量を増やす。口唇の形、舌の位置は鏡でしっかり視認。何度も繰り返していきましょう。

フリートークは「ポテトチップ危機」のニュースを題材に意見を述べ合いました。食料自給率にまで話がはずみ、思ったこと感じたことを言葉にして伝えると共に、さまざまな考えを聞くことも同時に行えました。

次回は4月25日です。

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プライベートボイストレーニング

1対1で行うボイストレーニングは、1時間その方の目的に沿って行います。今日はフリートークに重点を置きました。伝えたいことを順序だてて組み立て、的確な言葉を用いて、もし、的確な言葉が見つからなくても、外堀を埋めるように説明しながら、心情を表現してくれました。内容は多種多様なひとが存在して社会が成り立つことについて、具体例を交えながら意見を述べ合うという、とても深い、そして、充実したものでした。このような問題について自分の意見を話すことはとてもハードルの高い作業です。4年前にはニコニコ笑っていて語彙は多くありませんでした。それが、繊細な心情を伝えることができるまでになったことは特筆すべきことです。伝えたい強い気持ち、それを表す言葉とのマッチングや自信をもって話せる発声の練習を粘り強く行ってきたことが今日に至っているのだと思います。私自身、驚きと喜びと両方で感無量なのでした。目標に向かってあきらめずにこれからも続けていってほしいと願っています。

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稀勢の里優勝を語る!

今週日本中を涌かせた話題といえば大相撲。今日はまず、横綱稀勢の里の優勝について意見を述べてもらいました。最初に行ったのは知っている情報の共有。日馬富士との取り組みで肩を負傷したこと、翌、怪我を押して鶴竜と対戦し2連敗。そこから照ノ富士と本割りで勝って優勝決定戦。2連勝して優勝。全員ですりあわせました。それから、各々自分の感じたことを話しました。さまざまな感想があって、「へえ、いろいろな考えがあるんですね!」と他のひとの意見を聞くことも発見と驚きがあったようです。また、自分の考えを周囲のひとにわかるように説明することも思考の構築と思考と言語のマッチングという複雑な作業です。最後にニュース原稿を音読。正確な情報をしっかり文字と音で確認しました。難易度の高い訓練ですが、充実感もあったようでした。

そして、電話応対。今日は実際に電話をかけて行いました。内容は、「いつもお世話になっております」「ありがとうございます」「誠に申し訳ありません」「よろしくお願いします」の定例フレーズを用いて、不在を伝え、電話番号を復唱すること。定例フレーズは残韻の方法で繰り返し、特に、「いつもお世話になっております」が口からスムーズに出るようになることを目標にしました。実際に話してみた方が、なんとか伝えようとする気持ちが作動して会話になりよい練習になっているように思いました。まだまだという思いもあるようなのですが、何度も繰り返すことで自信につながっていくことでしょう。

今日は、鏡を見て歯が何本見えているか確認しながら「寿司」を言ってみました。目で確かめると一目瞭然。言語のボイストレーニングに鏡は強力な味方ですね!

次回は4月11日です。

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鏡をつかって口の形を確認!

広尾教室は鏡があるので、口の動きを目で確認をしながら発声練習することができます。今まで言葉で伝えた「縦に開ける」「横にひっぱる」「とんがらかせる」を、実際に私の口と同じように動かすことで、練習がより確実に身になっていきます。自分では縦にあけているつもりでも横に平べったかったり、ぜんぜんとんがっていなかったりが、はっきり目でわかるのです。上手にできる必要はないのですが、指令を正確に実行に移すなによりの近道であることが改めてわかりました。よかった〜!

名刺交換を行いました。まず自分の名刺を作ります。二人ひと組になって名刺の交換をします。その時、自分の名前をはっきり名のること、自分を知ってもらう話をすること、または、相手に対して質問をすること。実は、そういった指示を出していなかったのですが、名前を名のって名刺を交換した後、自然に会話が進んでいることに驚きました。インタビューを常日頃行っているせいか、相手に興味を持って、1質問1答えができていることに感心しました。そこに名刺というアイテムが加わることで、また、オフィシャルな雰囲気になります。言葉が出てこない時には、ホワイトボードで文字を動員しながら懸命に伝えていました。伝えようとする意志こそコミュニケーションの基本。伝わった時には喜びもひとしおです。「あ〜、なかなか言葉が出てこない・・・」と少し落ち込むひともいるのですが、できないことを数えるより、できたことを数えて、前に進んでいくことが大事です。一緒に進んでいきましょう!

次回は3月28日です。

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47都道府県名クイズに挑戦!

教室始まって以来の静けさ。それにはわけがありました。今日はプリントの空欄を埋める作業をしていただいたのです。プリントには日本列島の都道府県地図が書いてあり、その都道府県名を記入。みなさん真剣そのもので取り組んでいました。この作業は、空間認知、名称マッチング、書字、呼称、それらすべてを同時にできるので、難問といえば難問です。そもそも配置と都道府県名が一致しなかったり、名称が思い出せなかったり、書字が難しかったりと、みなさんそれぞれ苦手なところが違うのですが、なじみのある身近なものであることから、脳への負荷も中程度で行える作業といえます。答え合わせを全員で行い名称の復唱をしました。そして、それで終わりではないんです。各自、ゆかりのある都道府県とその理由を述べていただきました。これがなかなかおもしろかったのです。それぞれ、人生の歴史を場所で説明でき、言ってみれば「つかみはオッケー!」的な会話の導入を思いのほかうまくできたのです。聞いている方も、へえ〜と驚いたり、初めて聞く話に興味を持ったり、迷子にならずに会話を育てるとてもいい勉強になったと思います。

干支の名称は、残韻の方法で積み重ねていくことにしました。

電話応対も、定型言葉の徹底した復唱と、いよいよ目的を伝える実践に移ります。

次回は、3月7日です。

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