失語症のある方の避難

昨夜の滝のような雨。暴風。避難勧告はレベル5。畑の作物やビニールハウスが心配でしたが、前日にできる限りの対策を講じたのであとは自然の中に身を置くだけでした。夫と一緒だったので心強かったのですが、それでも夜中に気象警報が鳴り響く度に心臓をつかまれるような思いでした。このような暴風雨の中、しかも、夜中に移動するのは危険を伴います。予報をもとに事前に避難開始をしなければかえって危険だろうなあと思いました。地震などは予報なく突然起こります。このような時、失語症のある方や片麻痺のある方はどのように避難できるでしょうか。物理的なことは平常時にしっかりシュミレーションしておくことが大切に思います。だれと一緒か、1人の時。避難経路。避難所までの移動方法。移動時間。連絡の取り方。持ち物。それらをひとつひとつ丁寧にシュミレーションしたら、必ず実際に行ってみること。地震、台風、積雪、大雨・・・。どのような場合もたいへんな困難を伴います。あわてずに行動できるように、軌道修正しながら最も自分に合った避難のしかたを自分でカスタマイズすること。ひとりひとり状況が違うのですから基本のマニュアルから自分仕様に作り上げていくことが大事です。言語ボイストレーニング教室では、自分仕様のヘルプカードを作成しました。失語症のある方は状況を的確に伝えられないことを前提に、精神的に不安定な状況ですからなおのこと、これを見せれば避難所で適正な配慮を得られるように、いつも身につけていれば安心なように。寝たきりの方や移動が困難な方もいらっしゃいます。どのような方も、どのような場合も、身を守ることを第一に平常時にゆっくり考えてみてください。気候変動からでしょうか。このところの自然の驚異は想定外ではなく、想定内としてとらえるべきなのでしょう。

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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