職場でのコミュニケーションは初期対応が大事

 

「○○のリハビリよかったよ」と聞けばどこへでも足を運んだ。自分にできる限りの努力を続けてきた。念願叶ってやっと復職。復職にあたっては上司、人事担当者と何度も面会を重ね、できること、できないことを伝えた。上司と人事担当者は自分達が正しく理解できているか確認しながら仕事内容や勤務体制を整えてくれた。決められた時間に出社してまかされた仕事をこなし、それが終わればデスクで退社時間が来るのをじっと待つ。ラッシュ時の通勤は予想以上につらく出社時間を遅らせてもらった。その分退社時間も遅くなった。すると、他の人達が退社しずらくなってしまった。

以前から同じ職場にいた仲間は自分の状態をわかってくれているように思う。でも、初めて同じ職場になった後輩達はあきらかに不機嫌そうな表情を浮かべる回数が増えてきた。仕事もできないのにいつまでも帰らないからこっちまでとばっちり。そんな呟きが透けてみえる。

何を言えばいいのかわからない。伝える言葉が見つからない。うまく話せないのだから、わかってもらえなくてもしかたないのかな。

もどかしさの中、月・火・水・木・金が過ぎていく。

 

「毎日がんばって通勤しているってエライです!」

「よくわかってくれているひとに間に入ってもらうのは?」

「感情的にならないように、思っていること、伝えたいことをリストにしてはどうですか」

「上司に相談して全体で話す機会を作るとか」

「職場のひとの思っていることを、つらいかもしれないけどちゃんと聞くことも大切かも」

 

仲間からたくさんのアドバイスを受け、少し笑顔が戻った。

 

勇気がいるけれど、たいへんなことだけど、お互いが思ったことを伝え合わなければ負の感情がどんどん大きくなってしまいます。負の感情は小さいうちに摘み取ってしまいましょう。

理解しあう努力をあきらめないで。

コミュニケーションは何度でもやり直すことができます。

最初からうまくいかなくてあたりまえなんです。

そうやって育てるものだから。

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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