朗読とおし練習

いよいよ来週に迫った朗読会。いよいよと言っても前回初めて練習を開始して、3週間ぶりの今日です。今課題となっている電話応対は今日は省きましょうか?と尋ねると、「はい」というひとと、電話応対もやりたいひとに分かれました。やりたいひとを優先にすることにして、電話応対の復習を発声練習にすることにしました。「いつもお世話になっております」「こちらからおかけなおしいたしましょうか」で発声と滑舌の両方を練習です。「いつもお世話になっております」はその気持ちをこめて軽くおじぎをしながら。「おかけなおしいたしましょうか」は、i音だけ意識して発音します。他の音は流してかまいません。まどろっこしいからと言って、一音一音区切って言っても電話応対の練習にはなりません。会話は語のかたまりで、聴覚情報による残韻が近道のような気がします。i音は口の周りの筋肉を動かす運動にも適しています。

そして、朗読の練習です。まず始めに行ったのは、台本に音楽と効果音を記入してもらうことでした。昨日、台本を手に音楽をひきドアの開く音や吹雪のような音を入れる作業をしたので、その箇所に各々の台本に記しをつけてもらいました。音を聞いて次のセリフを言うというタイミングがわかるようにするためです。「○○ページの下から○ブロックのセイルの上にmと入れてください」とか、「上から○○番目のパトラッシュの次にSEと入れてください」とか。上とか下とか前とか後とか次とか。日本語は何通りも言い方があって難しいですね。私の言葉を聞いてそれぞれ自分で記入するのはなかなか負荷のかかる作業です。となりどおし教え合いながら記入していました。ここまで終わったところで、「10分くらい自主練習しますか?」と聞くと全員首を横に降りました。自分ひとりで練習するよりみんなと一緒にやった方がよいという判断を全員がしたわけです。では!と、通しでやってみることにしました。これがなかなかよかったのです。パトラッシュは「ワン」のひと言でいろいろな感情を表現します。ネロは少年の声。おじいさんは木訥としたやさしい声音。アロアは愛らしく。ナレーターは総勢4名。それぞれ雰囲気がまるで違います。自分の課題をみんなで共有することができたこともよかったと思います。最後の20分で自分の課題練習。ひとりひとりにアドバイスして、アドバイスというより、練習のしかたを教えて、今日は終了。みなさん、手応えを感じたのではないでしょうか。さあ、来週が楽しみです。私も音の入れ方を練習しなくては。

次回は12月27日です。

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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