スプーン運動

滑舌をよくするためには母音の口の形を正しくセッティングすることが大切なのですが、そのために口のまわりの筋肉を刺激し動かすことが必要になってきます。運動機能への指令が上手く行われないために固まってしまった筋肉を少しづつほぐしていくのです。変顔体操はその目的で行っています。今日は、スプーンを使って運動してみました。コンビニエンスストアでお弁当を買う時についてくるプラスティックのスプーンが軽くて最初はいいと思います。柄の部分を唇で加えます。決して歯でかんではいけません。まずは上下に動かします。簡単なようでなかなか思うようにいきません。何人かの方はスプーンを落としてしまいました。麻痺の箇所によってまったく指令が行き渡らないためです。何度も何度も繰り返しているうちに柄を固定し動かすことができるようになります。直接筋肉を動かすことができるようになった場合は、指令の伝達経路の別ルートが開通したと考えられます。また、他の筋肉を使ってスプーンを動かすことができるようになった場合、指令の伝達は別の筋肉への直接的なものであると考えられます。脳は計り知れない可能性を持っていることを毎回実感させられます。続いて、左右、右回し、左回し、のの字を書く。およそ15分。汗びっしょりです。

その後の大声発声法は、 蝉になってもらいました。この時期の蝉、みんみん蝉です。赤ちゃん蝉から7日めの蝉まで徐々に大きな鳴き声になっていきます。これは呼吸法とも関連してボリューム調整から腹式まで行える練習。でも、みんな笑い転げながら行っています。それはそうですよね。大の大人がみ〜んみんみ〜ん と叫んでるんですから。

左右認識と順番確認を行うゲーム。 拍手2回 左 右 拍手2回 右 左 拍手2回 左右指名 拍手2回 右 左返事(はい!)拍手2回 左 右指名 拍手2回 右返事(はい!)これはたっぷり30分。参加のみなさんが一番へとへとになるカリキュラムです。脳をフル稼働させるわけですから疲れるのはあたりまえなのですが、その分やりがいがあるようです。

最後にう がつく言葉をあげ、う がつく言葉で文章を作ってもらいました。これがなかなかすばらしいのです。作った文章をみんなで読み上げます。う の口の形を意識して行うことで滑舌もよくなります。

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最後に、リハビリに役立つグッズを参加した方が持ってきてくれたので紹介します。この電動マッサージャーは肩凝り用のものらしいのですが、固まってしまった手の平に刺激を与えることで手の平が開いたとSさんが教えてくれました。アマゾンで1900円ぐらいで購入したそうです。

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スライヴ ハンディマッサージャー MD01

 

次回は7月22日です(^-^)/

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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コメント一覧 (1件)

  • 沼尾さん、突然のメールにて、右片半身マヒが入院中に2度目の梗塞で「ア・ウ」しか言いずの、9年めが焦らず・慌てず・無理をしない前向き姿勢な姿勢が明日の快複に何とか相手に通じる様に、最初は「あ・お・う」の声の発声を聞き独学で最初の10秒から無理をすると変えて声がで無いので無理をせず。             今は30秒の発声を毎日の無理をせずの練習に何とか相手に通じ用に成ると明るい毎日に、障がい者の目線から福祉に優しい街に模索中に。最初は利き手が使えず手つかみとスプーンが今は、箸で魚の骨も取れる迄には病の心に負けず何処まで出来るか挑戦中にご指導を。

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