3つの指示&動作。どうしてもできるようになる強い意志

前回に引き続き、同時に2つのことを文字で示し動作するカリキュラムを行った。2週間ぶりなのでどのように行うか忘れていたり、リズムが不規則になると止まってしまったり。3回繰り返すと全員が同じリズムでできるようになり、一体感と達成感が得られたようです。やはり経験値を高めていくことは大切なことなのだと改めて思いました。さらに今回全身運動の指示も加えました。つまり、同時に3つの指示どおりに動作します。足踏みは各人できる範囲で行ってもらいました。

足踏み 右左右左 右左右左 ・・・・・

手を左右に  右左

手を前に   右左

手を上に   右左

手を上に   左右

手を前に   左右

手を左右に  左右

拍手 3回

♪イエイ!

 

ホワイトボードに書いた指示だけではさすがに難しく、音声による言葉のフォローを丁寧に行いました。何度も何度も繰り返します。途中で、ホワイトボードの表示を「こうしたらどうですか?」と書いてくれたSさん。漢字が似ているので意味理解&動作にタイムラグが生じるというのです。そこで、同じ漢字を列でそろえては、という意見。どうしたらもっとよくなるか、先を考える改善力。すばらしいなあと思いました。さっそく、その意見を取り入れ、書き方を変えてみました。すると、みなさん、「わかりやすいです!」。それから、私はボイスリードし、何度も繰り返しました。全身運動だしかなりの集中力を要するので、このくらいにしておきましょうか?と尋ねました。すると、「もう1回やります!」の声。どうしてもできるようになるんだという強い意志に私は感服しました。そうして、ついにみなさん同じリズムでできるようになりました。みなさんの笑顔、成し遂げた喜びであふれていました。このカリキュラムは難易度が高いのですが、就業を志す失語症のみなさんにはとても有効に思います。職場では複数の指示や言葉が飛び交うので、正確な意味理解を養う必要があるからです。これからも続けていきたいと思いました。

 

次回は5月13日です。

 

IMG_7937

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

コメント

コメントする

目次
閉じる