数理解と運動機能の新カリキュラムで感動

最近はみなさん、インタビューも慣れたものです。初参加の方にとても的確にわかりやすく質問しまた関心をもって上手に聴くので 、初参加の方も緊張することなく答えていきます。私が質問するよりよほどリラックスして会話もはずみます。もうひとつ、いいなあと思っていることがあります。それは、初参加の方がみなさんに質問する番になった時です。ほとんどの方は、今どんな状態なのか、どのように発症したのか、仕事をしているのかを尋ねます。つまり、何度も同じことを尋ねられるので、自分の状態を繰り返し話すことになり、回を追うごとにとても明解に説明できるようになったのです。このように、必然的に自然の会話の中で反復練習できることは、本人が意識しないでできる有効なリハビリと言えます。その成果が現れてきたことを実感しました。

今日は 新しいカリキュラムを取り入れました。数理解と運動機能の連動です。この会を受講希望する方は、就業や社会生活への復帰、またはよりよい職場環境を実現したいと思っている方が多く感じます。つまり、コミュニケーションのより複雑な理解、スピード感、的確な伝達が自分のスキルに必要だと感じているのではないでしょうか。そこで、キーワードとなるのは数です。もっとも普遍的な伝達のミソ、世界共通の理解ですね。

ホワイトボードに、3,2,1の数字と「自分」「となり」「イエイ!」の文字、矢印の記号、と書きました。みなさんにはホワイトボードが見える位置に横一列に並んでもらいます。まずは、ホワイトボードに書かれていることがなにを意味しているのかを説明しました。動作は拍手です。自分でする拍手を3回、次に、となりのひとと手を合わせる拍手を2回、このように、ホワイトボードに書かれているとおりにリズムにのって行っていきます。最後に大きな声で「イエイ!」で終わり。数字の理解と、運動理解、リズム、全体で合わせる協調性、最後にできた感動を大声で表現するという、5つのことを同時にやってのけるカリキュラムです。最初はみなさん、きょとんとしていました。できるかなあと首をかしげるひと、難しそうだなあ、とつぶやくひと。まあ、やってみましょう。そう言って始めました。1回目は途中でリズムにのりきれず断念。むずかしいですか?と聞くと、やります!という返事。そうそう、むずかしいのです。でも、やってみる。これ、本当に大切なことです。少しハードルの高いことをやろうとする意識は、リハビリを続けていく上でのモチベーションと脳の活性化というか血流を促進すると思われます。

数回続けているうちにすっかりマスターしてしまったみなさんから、ひとりづつ順番に声に出してやってみましょうよ!と提案。驚くとともにわたしの方が、できるかしら?だいじょうぶかしら?とあわててしまう始末。「同時に二つのことをやってみたいんです」「そういう練習したい!」口々に飛ぶ出る言葉。ほんとうにうれしくてたまりませんでした。積極性を養うこともカリキュラムのベースにしていましたから、まさに、その成果、ああ、今日は2つも成果を実感しました! そして、実際に行ってみると、最初はゆっくりでしたが、徐々にスピードアップ、最後には本当にうれしそうに「イエイ!」の声。すばらしい!みなさん、同時に二つのことではなく、6つのことを行っているのですよ!私は感動してしまいました。みなさんはすばらしいです。

滑舌レッスンは、は行。これについてはまた後日。

シチュエーションレッスン、こちらもまた後日。

 

 

IMG_7818 - バージョン 2

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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