インタビュー自己紹介

自己紹介してください、と言われてすぐに流暢に答えられる人は少ないと思います。自己紹介する場を考え、そこにいる人達が何に興味をもってどんなことが知りたいのかととっさに 判断して印象深いあいさつをすることはなかなか難しいものです。ましてや上手く話せないという心と動作の2つの重しがかかっている失語の方はなおさらでしょう。上手じゃなくていいんだ、という開き直りも大事ではあるのですが、やはり気恥ずかしさはなかなかぬぐえないものですね。それでも、初めて顔を合わせる方に自分自身を知ってもらうことは大切なこと。初対面のあいさつはどんな場でも必ず必要です。

初参加の方が2名いました。そこで、今回はインタビュー形式で自己紹介を行うことにしました。

インタビュアーが初参加の方に聞きたいことを聞いていくというもの。これは聞き手にとってもいい勉強になります。知っている人どおしだとリラックスして話ができるようになったひとでも、ひとまえで会話をするという点で少し改まった感じになりしっかり話そうとする意識が生まれる。もちろん、そのことにまだ深い抵抗がある方には有効ではありませんが、対人会話を進んでできる性格的にもオープンなひとには滑舌の点からもとてもいいのです。

さっそくインタビュアーを会に何度も参加しているSさんにお願いしました。すると、いつもだれよりも明るくおちゃめなSさんが珍しく照れています。理由を聞いてみると、もう初参加のひととあいさつを交わしたので、今さら聞くのは嫌だというのです。だって、名前も知っているし・・・と。なるほど、と思いました。Sさんはインタビュアーという役を担うことに抵抗があるわけなのでした。私の説明が不十分でピンときていないのでした。そこで、最初はわたしがインタビュアーになることにしました。

「お名前を教えてください」

「どちらからお越しですか?」

「何でいらっしゃいましたか?」

「お仕事はされてましたか?」

「趣味はなんですか?」

「好きな食べ物はなんですか?」 etc

ゆっくりとはっきりと相手の目をしっかり見て聞いていきます。答えるひとも、ゆっくり、他のみなさんにわかるように話そうとします。話しているうちに、他のひとが、へえ〜とか、そうなんですか〜 とか相づちを打つようになりました。だんだん興味のあることに質問も飛ぶようになりました。インタビュアーのわたしの役目がなくなってしまいます(笑)。質問のある方は、はいと手を挙げてください、手を挙げられない方はお声だけでいいので「はい!」と言ってください、と促しました。一応インタビュアーの面目躍如です(笑)。答える方も、興味を持ってもらったことにうれしそうで、一生懸命説明します。順番にインタビュアーと答えるひとが代わりばんこになり、そのうちすっかり参加者どうしが打ち解けてリラックスした雰囲気になりました。

このインタビュー自己紹介は、コミュニケーションの観点からもとても有効です。コミュニケーションの基本は「伝えるー伝わる」こと。相手にわかってもらいたいー相手が伝えたいことを理解したいと思うこと。その手段として言葉や身振り、手振り、表情が介在するのです。伝える手段「言葉」を発することに関しては訓練を行っていきます。一番大事なのは、伝えたいという気持ちです。

 

②準備運動

③顔の準備運動

④あいうえお体操

⑤腹式呼吸

⑥大声発声法

⑦aの発声

⑧朗読「アナと雪の女王」

⑨感想&いいところ言い合おう!

 

また次回!

 

 

 

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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