言葉の持つ大きな力

「そこは難しいからあきらめて」「ここまでできればいいんじゃないですか?」。かけられた言葉に傷ついたり、怒りが湧き起こったり。「最初は私の気持ちが何にもわかってない。そこを何とかしたいからがんばりたいのにって。でも、そう伝えたいのにどう言っていいかわからなくて、どうせわからないんだからもういいやって。『ああそうですか』ってだけ言うんです」。少し笑いながら話してくれました。そして、「でも、やっぱりもう無理なんですかね・・・」。悲しそうに目を伏せました。話を聞きながら私は自分の体験を思い出していました。同じように質問したっけ。「どうですかねえ・・・」と言われてポロポロ涙をこぼしたこと。「この方法でやってみては?」と言われてめっちゃやる気になったこと。言葉って難しい。同時に、大きな力を持っている。可能性の限界を自分以外のひとに決定されたくないと思う気持ち。とても大切にしてほしいと思います。このやり方で「できる」「できた」「うれしい」。その体験を積み重ねていってほしい。あの時、「これはどうでしょう?」と私の背中をいつもそっと押してくれた先生。私もそうありたい。そこに寄り添うひとになりたい。

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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