買い物でお金をはらうトレーニング

毎日、なにかしかの買い物をしていますよね。買い物自体は必要に迫られての時もあれば、目的があって楽しいひとときでもあるものです。でも、失語症のある方が実際にお金を払う時はとても大変です。お財布をバッグから取り出す。正確な金額をレジの方から伝えられ(キャッシャーでの数字も確認しながら)お金を用意する。お財布からお札を抜き取るのも小銭を取り出すのも麻痺のある方は一苦労です。それに数字とお金のマッチングがうまくできない場合は照合するのに時間がかかってしまい、うしろで待っているひとのプレッシャーでさらに緊張してしまいます。他のひとに迷惑をかけたくなくてすべてカードで買い物している、または、1万円札でほとんどの買い物をしているという声も聞きます。カードはお金の計算がいらない分時間の短縮ができます。でも、お財布からカードを抜き取るのもなかなかたいへんな作業ですね。サインをする時はまた作業が加わり、結局時間はかかってしまうかもしれません。また、1万円札で買い物をしていると小銭がどんどん増えてしまいます。「小銭が増えたら、パスモのチャージに使います」という方もいらっしゃいました。日常生活の中で便利なものは積極的に利用した方がいいように思います。

今日は夕飯や朝食の買い物をするというシチュエーションで、お金の出し方とおつりを計算するトレーニングを行いました。その食材でどんなお料理をするのかも発表してもらいました。お料理好きの方も多くためになるアイディアも出されました。お買い物のしかたもその方の志向が出ておもしろかったです。数字のトレーニングは苦手な数字の克服というより、日常生活の手助けになるようなサポート的な意味合いをもって行っています。数字の概念と数字のマッチングのタイムラグを楽しく縮小する方法を常に考えています。みなさんが抱えている日常生活でのストレスをなんとかして小さくできるますように。

 

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この記事を書いた人

ナレーター/朗読家/司会/声とことばのトレーナー

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